豊かな都市景観を演出する「街路樹」やビル・建物外構の「樹木」。しかし建築や土木分野と隣接する樹木は土木的に転圧を受け、根の伸長できる空間も狭く、生育不良や歩道の「根上がり」による歩行者への通行障害を引き起こすケースも少なくありません。
樹木の「根上がり」はどのようにして起きているのでしょうか?樹木の根は、長く遠くに伸びると必然的に根元が太くなり、結果「根上がり」を起こしてしまいます。樹木医の苅住先生などの調査・研究「ケヤキ街路樹の根系生長が歩道に与える影響(日本造園学会、ランドスケープ研究 Vol.59 (5) 1996)では、縁石間で目地が十分でなくて孔隙がある所では、この孔隙中に細根が侵入しており、縁石の乱れは、この根系の成長によるものが多い。また根株と縁石の間が 50cm 以下のところでは、縁石の乱れが多いといった報告がされています。これらは路盤材と仕上げ材の間に於いて発生している現象です。このことから、樹木の「根上がり」を起こした歩道の改修に当たっては、「根を路床内に如何に誘導できるか」といった観点の対策が重要となります。
都市空間はほとんどが舗装に覆われているため、街路樹や建築外構の樹木は狭くて、硬い場所に植えざるを得ません。そのため、都市の樹木の生育環境は厳しくなっています。
- 地盤が広くてやわらかい
- 根が伸びる場所がいっぱいある
- 空気、水が多く得られる
- 健全に生長できる
- 土壌のアルカリ問題なし
- 地盤が狭くてかたい
- 根が伸びる場所がない
- 空気、水が得られない
- 病気、腐朽、倒木危機が発生しやすい
- 土壌のアルカリ化が起こりやすい
建物の密集する都市空間の中、植栽スペースと樹木の大きさがあっていないときに根上がり現象が発生します。
さらに、周りの構造物(コンクリート、RC路盤等)によって、アルカリ化問題も起こってしまいます。
最終的に根上がり被害・樹勢悪化・倒木などのリスクが高まります。
都市緑化では樹木の周辺は舗装で覆われています。そのため根は行き場を失い、舗装材の下の柔らかい砂の層などに侵入し、舗装や縁石を持ち上げています。
都市部の限りある空間の中で、植栽スペースを広く計画することが難しい。
歩道の有効幅員を確保し、さらに樹木の生長にも配慮できる対策があるでしょうか?
- (1)設計段階の相談
- 設計段階での質疑応答
- 類似する実績の提供(例:樹木の種類・植栽桝の形)
- 施工範囲の設定
- (2)現地調査のサポート
- 現状問題点の把握
- 解決策の提示
- (3)概算コストの提出
- 材料・施工費を含む
- (4)施工図の提供
- AutoCAD図面(dwg. dxf.データ)
- (5)技術者によるサポート
- 樹木医・有資格者 多数在籍