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根上がり対策・歩道幅員の確保に

パワーミックス(根系誘導耐圧基盤)

  • 国土交通省近畿地方整備局で「NETIS登録」(平成19年8月)
  • 東京都建設局で「新技術登録」(平成18年12月)
  • 東京都港湾局で「新材料・新工法」として選定(平成19年5月)
  • 兵庫県で「新技術・新工法活用システム」に登録
    (平成19年10月)
  • 宮崎県の「新技術・新工法活用評価」取得(平成20年12月)

パワーミックス工法とは

パワーミックス工法は粒度を調整した粗骨材で転圧に耐える骨組みを作るので、舗装の下でも根が伸びる隙間を充分に確保することができます。樹木を植付ける際に、パワーミックス工法を採用しておくことで、 新植・更新植栽での“根上がり現象予防”、既存樹木での根上がり現象への対処 が可能になります。

【パワーミックス工法】根は、路床に設置された良好な根系伸長域に伸入し、多方向に多数の根が伸長して、樹木は健全に生育します。 【ルーツストップ】表層部分の根系侵入を抑える防根忌避シート「ルーツストップ」。【従来工法】縁石を押し上げる根(路床が硬く転圧されているため、根は行き場を失い舗装材下の砂層に入り、舗装を持ち上げたり、縁石を押し出したりしてしまいます。)

  • → 「ルーツストップ」について詳しくはこちら
  • → 「パワーミックス工法」による既存樹木の根上がり対策

解決ポイント!

  • 1. 根の伸びる場所を作る
  • 2. 歩道幅員と樹木の育成の両立
  • 3. 生育助材を提供する

●官公庁との共同研究

平成18年度より福井県雪対策・建設技術研究所と(株)竹長と共同で、街路樹の根上がり再発防止対策研究を実施しました。

【報告書】

『福井市内における街路樹の根上がり再発防止工事の概要』

福井県雪対策・建設技術研究所のホームページはこちら

1. 根の伸びる場所を作る

~土壌の固結による樹勢悪化や根上がりを回避します~

図:パワーミックス工法の概念図

「パワーミックス工法」は、上部からの転圧に耐える骨組みで、根の広がる空間を確保するという考えから生まれました。
粒度を調整した粗骨材と生育助材(有機物と無機物の混合)をミックスした根系誘導耐圧基盤「パワーミックス」を使った工法です。

写真:パワーミックス工法の施工の様子

パワーミックスの施工の様子
(一般名称)根系誘導耐圧基盤

※平板載荷換算 設計CBR 3.0%以上
※車道には使用できません。

2. 有効幅員と樹木の生育の両立

街路樹を取り巻く環境

近年、以下のような理由で街路樹のために充分な植樹桝を確保するのがさらに難しくなっています。

【無電柱化の推進】・・・大型地中埋設物が歩道下に敷設される

また、歩行者に対するバリアフリーの視点から「街路樹の根上がり」による歩行路の不陸を防ぐことも重要です。

有効幅員と街路樹の生育の両立

写真:街路樹のイメージ

歩行に使える舗装部分を確保しながら、街路樹を健全に生育させるためには、舗装の下に根が充分に広がることのできる空間を確保する必要があります。
パワーミックス工法を採用することで、樹木の根元近くまで有効幅員を確保でき、またすっきりとした景観も実現できます。
地下支柱の併用をおすすめします。)

現在、全国的な無電柱化の推進施策から大型地中埋設物が歩道下に敷設され、根の伸長範囲が制限を受けるようになっています。また交通バリアフリー法により歩道の有効幅員を2m以上確保することになったことで、植栽桝はますます狭小なものになっており、土木と緑化の狭間に狭い空間でも街路樹が健全に生育できるための技術開発が求められています。

このような「樹木の根上がり防止対策」について、資料や技術サポートが必要でしたら、
以下のページよりお問い合わせ下さい。

http://www.soil-doctor.jp/inquiry/

3. 生育助材を提供する

最大粒径50mmで20mm篩いの通過率が10%未満の単粒度火山砂利骨材をかみ合わせた空隙に、無機物、有機物、肥料、展着剤その他を混合した生育助材を詰め込み、生育基盤を形成したもの。樹木の良好な生育を担保でき、根上がり防止・改修工事などに活用いただけます。

根系誘導耐圧基盤と黒土におけるクスノキ根系の生育比較 (2年経過)

写真:パワーミックスと黒土におけるクスノキ根系の生育比較

根系誘導耐圧基盤が根を誘導することが可能であるかどうかを実験した。左図は、樹高約3m のクスノキの根鉢を仕切り板で二分し、左側客土には生育助材を詰め込んだ根系誘導耐圧基盤(パワーミックス工法)を用いて転圧した。右側客土は黒土(関東火山灰表土)を用いて転圧して根系伸長域を作成した。

2年後の2005年9月に、根の展開状況を観察した。同一個体であるクスノキの根は、選択的に左の根系誘導耐圧基盤(パワーミックス工法)区に集中していた。このことから、根系誘導耐圧基盤は転圧しても空隙を確保できていたことになり、生育基盤として優秀であることが立証できた。

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